M13

M13

7月ごろの夜半前,ほぼ天頂にかかる球状星団です。ヘルクレス座の胴体を形作るη星とζ星の間にあり,周りにはあまり明るい恒星がないのでよく目立ちます。視直径約10分,約10万個の恒星が集まっています。距離は2万2000光年です。

銀河系内の主な散光星雲や散開星団は,いずれも渦巻き構造を呈する銀河円盤内に分布しますが,M13をはじめとする多くの球状星団はこの原則には当てはまりません。銀河円盤を離れた,「ハロー」と呼ばれる銀河系全体を取り囲む球状の領域内に一様に分布します。球状星団を構成する星達は,銀河系自身とほぼ同じ100数十億年という老齢なもので,銀河系の形成時の様子を明らかにする上で非常に重要な天体です。

M13/球状星団
赤経 16h 41m 42s
赤緯 +36°28’00"
見かけサイズ 10'
実サイズ 98光年
等級 5.7等
距離 22,000光年