M8

いて座の銀河の真っ直中にある,視直径1度ほどの散光星雲がM8(NGC6523)です。肉眼でもその姿をはっきり見ることができます。 Lagoon Nebulaという愛称を持ち,「干潟星雲」と訳されています。まわりの暗黒星雲の流れが,環礁に囲まれた熱帯の孤島のような姿を連想させるため,この名があります。干潟星雲の中には直径1光年ほどの「グロビュール」という星の卵が多数存在し,星の生成が活発に行われています。 M8とほぼ重なるように散開星団NGC6530の星々も見られ,星雲との対比が大変美しく眺められます。実はこの星団はM8よりもはるかに後方に位置しています。また十分に暗い空で撮影すると,M8のすぐ東側には,まるで薄墨を流したかのように淡い散光星雲IC1274-5が広がっている様子を捉えることができます。
M8は,それぞれ2500光年の距離に浮かぶ巨大な銀河系内ガスが,近傍の恒星によって輝いている姿です。
M8/散光星雲
赤経 18h 03m 48s
赤緯 -24°23’00"
見かけサイズ 60×35''
実サイズ 44×26光年
等級 6.0等
距離 2500光年